広島県立図書館トップページへ
 
  英語     ハングル語     中国語     ポルトガル語   
 
    
 
サイト内検索 
  
 

縮景園を改修した庭師

 広島県の文化財のうち,名勝に指定されている2つの庭園があります。1つ目は,広島藩主浅野家の別邸の庭として作られた広島市の縮景園(しゅっけいえん),2つ目は鉄山経営者佐々木八右衛門邸の庭園で安芸太田町にある吉水園(よしみずえん)です。実はもう一つ,名勝に指定されていた庭園があります。安芸高田市にあった滄浪園(そうろうえん)は岡崎幹郎宅庭園で,土師ダム建設に伴い移設され,県の指定を解除されました。

 これらの縮景園や吉水園,滄浪園などの庭園を改修した,清水七郎右衛門という庭師の経歴が知りたいという質問がありました。
 『縮景園史』を確認したところ,「清水七郎右衛門は備後尾道の生まれで、後に京都の豪商となった。」などの略歴が掲載されていました。また,『滄浪園:総合学術調査研究報告』では,『縮景園史』の内容に加えて「清水七郎右衛門はこの間縮景園の改造にかかりきりであったのではなく,(略)近郡を歩いて豪農たちの庭園を創築したり改修したりした。」という記述が見付かりました。詳細な経歴ではありませんでしたが,質問された方にはこれらの資料を紹介しました。

 事例の紹介にあたり,尾道出身という記述から,『尾道市史』や『尾道人物史』などの人物に関する項目を確認しましたが,清水七郎右衛門に関する記述は見付かりませんでした。さらに郷土資料を確認したところ,『広島県文化財ニュース』に滄浪園に関する記事が見付かり,岩石を庭のアクセントとして用いた手法が縮景園と類似しており,「縮景園や吉水園の作者清水七郎右衛門をこの庭の改修者と指定する根拠に足るもの」という記述がありました。


 今回御紹介したレファレンス事例は,国立国会図書館レファレンス協同データベースで詳しく紹介しています。
 http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000216395