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菊池俊吉 1916〜1990
岩手県花巻に生まれる。1938(昭和13)年、オリエンタル写真学校を卒業し、同年加藤恭平が主宰する「東京光芸社」に入り、報道写真家としてスタートする。41(昭和16)年、東方社に入社。木村伊兵衛の下、対外戦争宣伝雑誌『FRONT』の写真を撮影。45(昭和20)年、木村伊兵衛等とともに文化社を設立、9月30日から10月22日まで文部省学術研究会議が設置した原子爆弾災害調査研究特別委員会に文化社から派遣され医学班に所属、広島・長崎の被爆者たちの実態を撮影する。また焦土と化した東京の現実と復興の息吹を伝える進駐軍向けの写真集『東京 一九四五年・秋』の写真を木村とともに撮影。47(昭和22)年、広島県観光協会の企画で文化社に依頼された写真集『Living Hiroshima』のために復興されてゆく広島の現実を撮影する。その後は、科学者と協力しながら科学実験の記録撮影をする一方、『世界』『中央公論』などの雑誌でさまざまなルポルタージュの作品を発表する。(東京都写真美術館 専門調査員 金子隆一)
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