六角紫水関係文献

広島県立美術館「国宝を創った男 六角紫水展」によせて(平成20年12月)

六角紫水(ろっかく しすい)(慶応3年・1867年~昭和25年・1950年)
 江田島市(旧佐伯郡大柿町)生まれ。東京美術学校第一期生として漆工科を卒業後,東京美術学校教授,芸術院会員などを歴任。岡倉天心とともに国内の古美術調査,文化財の保護・修繕にあたるなど,美術界・漆工界に大きく貢献した。

<図書>  【 】内は当館請求記号
『六角紫水展:「国宝」を創った男』宮本真希子・角田新/編,六角紫水展実行委員会,2008【H75/ミヤマ108ア】
今回の展示図録

『東洋漆工史』六角紫水/著,雄山閣,1950【N752.2/R63】
漆芸は東洋独自の文化で長い歴史を持つが,その系統を知るべきまとまった資料がなく研究者は不便を感じていた。作家の立場から多くの古今の作品に直面する機会があった六角紫水は,その都度材料や作法などを解剖的・科学的に調査士研究を重ねてこの『東洋漆工史』にまとめた。

『六角紫水研究作品図録』六角紫水/著,1943【H75/R63】
40年以上にわたり漆芸の研究を続けた六角紫水が,特に力を入れて研究していた楽浪漆器。その楽浪漆器の研究作品,研究過程でできた作品とその応用試作品や国宝として指定された本邦漆芸の名作の模写を加えた記念的写真図録。「題字は浅野公爵」とあるのは浅野長之のことであろうか。

『大柿町誌』大柿町企画課/編,大柿町,1994【H21.22/オオカ94ア】
p389~392 六角紫水

『近代日本工芸の巨匠 紫水と南山展:六角紫水』広島県立美術館,1986【H75/ケヒシ86】
「祖父紫水」六角鬼丈著
「紫水先生を思う」松田権六著
「六角紫水-人と芸術」原田佳子著
 年譜(p63~68)
 参考文献(p71)

『漆の精 六角紫水伝』村野夏生/著,構想社,1994【H75/ロツシ94ア】(貸出可)

1章 少年時代
2章 東京美術学校
3章 漆へ
4章 紫水誕生
5章 温故,そして知新
6章 日本美術院の誕生
7章 ボストンへ
8章 大正・平安の日々
9章 夢の漆器
10章 昭和の完熟

<雑誌論文>
『芸備の友』24巻217号(1930.1) 東京芸備社【H05/G32/217】
p18 「広島で奇禍に出合った話」 六角紫水著

『芸備の友』33巻318号(1939.3) 東京芸備社【H05/G32/316】
p12 「名工苦心談」 六角紫水著