1 基本資料で調べる
広島県立図書館の郷土資料コーナーでは,[原爆関係資料]の棚に関連資料をまとめて並べています。また,地下の書庫にも関連資料が数多くあります。今回は,調べる際の基本となる資料を御紹介します。
(1) 『年表ヒロシマ:核時代50年の記録』中国新聞社/編集,中国新聞社,1995(索引とも)【H265/チユウ95ア】
1945年8月6日の原爆投下から1994年末までの50年間の原爆,平和,核問題,核被害,原子力発電などに関する総合年表です。年表検索の目安となる101項目の項目分類を設け,各本文は中国新聞の掲載日又は他の出典とともに掲載されています。別冊の索引(人名・事項索引)があります。
(2) 『広島県史 原爆資料編』広島県/編集,広島県,1972【H21/H73-3/23ア】
原爆被災や災害調査等に関する基本資料を収録するとともに,各資料についての解題(解説)や原爆資料所在目録を掲載しています。
(3) 『広島県戦災史』広島県/編集,広島県,1988【H369/ヒロケ88ア】
国際平和年を記念し,いわゆる満州事変に始まった15年戦争の広島県における被害をまとめた資料です。付録として,戦時期市町村別人口の推移等の資料,原爆被災記録等の文献一覧,年表(昭和6~21年)が収録されています。
(4) 『広島県庁原爆被災誌』広島県/編,1976【H26/H73-3ア】
太平洋戦争中(特に原爆投下前後)の,広島県庁及び関係機関や当時の在職職員の活動状況についてまとめた記録編と,職員やその遺族による手記編からなります。
(5) 『広島原爆戦災誌 全5巻』広島市役所/編集,広島市役所,1971【H26.1/H73/1ア∼5ア】
本編4巻と資料編1巻の計5巻で構成されています。第1巻には総説として被害や救護活動の概要が掲載され,第2巻から第4巻の各説には市内各地・各施設の被爆状況がまとめられています。第5巻は,本編の裏付け資料のうち,重要と思われるもの13編が収録された資料編です。
(6) 『広島市役所原爆誌』広島市/編,1966【26.1/H73-2ア】
戦時中の市役所の行政事務や被爆後の救援活動の内容,市役所関連施設及び職員の被爆状況に関する資料です。
(7) 『原爆広島消防史』広島市消防局/編,広島,1975【H31.1/H73-14ア】
消防関係の原子爆弾被害や活動状況及び明治・大正・昭和の広島の消防の歩みをまとめています。
(8) 『広島原爆医療史』広島原爆医療史編集委員会/編,広島原爆障害対策協議会,1961【H49/H732ア】
被爆前後の救援組織,被爆当時の救護状況,また,占領行政下から出版時までの原爆後遺障害についての実態・対策等について「医療救護」の面からまとめられた資料です。
(9) 『広島市被爆70年史:あの日までそして、あの日から 1945年8月6日』被爆70年史編修研究会/編集,広島市,2018【H26/ヒハク118ア】
『街と暮らしの50年:被爆50周年図説戦後広島市史』【H265.1/シソウ96aア】以降に新たに発掘された史料や写真を加えて,最新の研究成果を踏まえた被爆史です。本編(戦前編・戦中編・戦後編・特論),コラム及び年表編で構成されています。
(10) 『原爆手記掲載図書・雑誌総目録:1945-1995』宇吹暁/編著,日外アソシエーツ,1999【H02/ウフサ99ア】
被爆後50年間に出版された原爆手記(集)3677冊(3万8955編手記を収録)の総目録です。併せて論文「戦後50年間における原爆手記の出版と普及」を収録しています。書名索引,著者名索引があります。
2 インターネットで調べる
(1) 広島平和記念資料館公式ホームページ http://hpmmuseum.jp/
広島の原爆について広範囲に知ることができます。広島平和記念資料館が管理している資料を検索できる「平和データベース」へのリンクもあります。
(2) 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館 https://www.hiro-tsuitokinenkan.go.jp/
被爆体験記や追悼記を集めて,公開しています。施設で収蔵されている資料の検索もできます。
(3) ヒロシマ平和メディアセンター http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?lang=ja
広島市に本社を置く中国新聞社が,原爆・平和報道の蓄積や経験を基にWebでの情報発信を行っています。関連新聞記事や動画のアーカイブを多言語(日・英・中・仏・露)で公開しています。