江戸時代までに書かれた日本の古典や,関連資料を調べる際に役立つ参考図書等を御紹介します。
●原典がどこにあるかを調べる(原典:引用や翻訳などのもとになった書物。原書。原本。)
『国書総目録 補訂版 全8巻,著者別索引』岩波書店,1989-1991【R025.1/89コ/1∼8,ベツ】
国初から慶応3(1867)年までに,日本人が著編撰訳した50万点を超える和文・漢文書籍の目録。配列は書名の50音順で,別称・分類・著編者・成立時期・所蔵先・活字版等の情報が掲載されている。第8巻に「叢書目録」と「補遺」が収録されており,別に「著者別索引」がある。
『古典籍総合目録 国書総目録続編 全3巻』国文学研究資料館/編,岩波書店,1990【R025.1/90コ/1∼3】
昭和63(1998)年度までの情報が掲載されている。第3巻は『書名索引・著者名索引』。なお,この目録には,活字版の情報は記されていない。
WEB「新日本古典籍総合データベース」(国文学研究資料館)https://kotenseki.nijl.ac.jp/
複数の機関が所蔵する古典籍の情報や,その高精細画像を一度に検索できるポータルサイト。
●書名や著者名の読み方を調べる
『国書読み方辞典』植月博/編,おうふう,1996【R025.1/96ウ】
『国書総目録』や『日本古典文学大辞典』等に掲載されている資料名の読み方を調べることができる。配列は,頭字の画数順。
『古典文学作品名よみかた辞典』日外アソシエーツ株式会社/編集,日外アソシエーツ,2004【R910.33/104ニ】
近世以前に成立した文学作品等の書名の読み方を調べることができる。配列は,頭字の画数順。
『国書人名辞典 全5巻』市古貞次/[ほか]編,岩波書店,1993-1999【R281.03/93イ/1<∼5】
『国書総目録』に掲載されている編著者のうち,伝記が判明した約3万人について解説した辞典。配列は人名の50音順。<第5巻に,通称等からも調べられる「名号索引」と「漢字音訓一覧」がある。
『日本史人名よみかた辞典』日外アソシエーツ株式会社/編集,日外アソシエーツ,1999【R281.03/99ニ】
古文書等に記された,古代から幕末までの日本人名の読み方を調べることができる。配列は,人名見出しの頭字の画数順。
●古典の概要を調べる
『日本古典文学大辞典 全6巻』日本古典文学大辞典編集委員会/編,岩波書店,1983-1985【R910.2/83ニ/1∼6】
近世末までの日本文学や日本語学,その他関連分野も含め,約13,000項目を調べることができる。複製・翻刻,参考図書等の情報も掲載。第6巻には「総索引」,「難読訓一覧」が収録されている。
『日本随筆辞典』朝倉治彦/監修,東京書籍,1986【R914.5/86ニ】
江戸時代の随筆を中心に,未刊,既刊を問わず,約2,400点を収録。作品の内容説明のほか,写本・板本・自筆本の所在,翻刻本等の情報が掲載されている。巻末に,「著者別書名索引」がある。
『日本史文献解題辞典』加藤友康,由井正臣/編,吉川弘文館,2000【R210.03/100カ】
『国史大辞典』収録の項目のうち,日本史や周辺分野の文書・記録・典籍等に関する項目を抽出した辞典。巻末に,「事項索引」,「人名索引」,「典籍索引」がある。
『日本古典籍書誌学辞典』井上宗雄/[ほか]編,岩波書店,1999【R020.2/99イ】
近世以前の和書や関連のある漢籍について,書誌学用語を中心に調べられる辞典。その他,古写本,古筆,書肆(しょし:書籍商,書店等),蔵書家等も調べることができる。
●全集・叢書に収録されている古典を調べる
『全集・叢書細目総覧 全3巻』国立国会図書館専門資料部/編集,紀伊国屋書店,1977-1989【R080.3/Ko49a/1】【R080.3/Ko49-2】【R080.3/Ko49/2】
国立国会図書館の蔵書のうち,明治以降,1985(昭和60)年までに刊行された全集・叢書に収録されている古典籍資料の内容細目集。
「古典編」「古典編索引」「古典編・続」からなる。配列は,全集・叢書の50音順。「古典編索引」は,巻末に「難読索引」を収録。
『日本古典文学全集・内容綜覧,作品名総覧』日外アソシエーツ株式会社/編集,日外アソシエーツ,2005【R910.31/105ニ】
日本古典文学の全集から,収録作品やその解説等を掲載した内容細目集。1945(昭和20)~2004(平成16)年に刊行が完結した104種1,904冊の全集を収録。配列は全集名の50音順で,作家名索引もある。
『作品名総覧』は,『内容総覧』掲載の作品名を50音順に配列。ただし,和歌・俳句,書簡等は収録されていない。
●複製書・翻刻書を調べる
『国文学複製翻刻書目総覧 全2巻』市古貞次,大曽根章介/編,日本古典文学会貴重本刊行会,1982,1989【R910.3/I14-3】【R910.3/I14-3/2】
1868(慶応4)年までに日本人が著編撰訳した書籍のうち,日本文学や関連書籍の複製・翻刻等されたものの目録。1945(昭和20)年8月~1986(昭和61)年12月に刊行された資料が対象。
『古典文学全集・翻刻書・研究書総目録』日外アソシエーツ株式会社/編集,日外アソシエーツ,1996【R910.31/96ニ】
1868(明治元)年~1995(平成7)年に日本国内で刊行された日本古典文学(古代~近世)に関する全集・翻刻書・研究書等の目録。「著者名索引」と「事項名索引」がある。
●現代語訳・注釈書・研究書を調べる
『日本古典文学案内:現代語訳・注釈書』日外アソシエーツ株式会社/編集,日外アソシエーツ,2009【R910.31/109ニ】
明治以降の日本古典文学作品の現代訳・注釈書を,作品別・作家別にまとめた目録。
『日本古典文学研究史大事典』西沢正史,徳田武/編,勉誠社,1997【R910.36/97ニ】
上代から近世までの日本古典文学の作品・作家・事項等についての研究史をまとめた事典。各項目について,概要,研究史,展望・問題点を掲載。影印・翻刻・注釈,参考文献の情報もある。
※ 【 】内は,当館の請求記号です。
◎PDFファイルはこちら ⇒ 調べ方案内(平成30年9月):日本の古典を調べるには.pdf