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特別整理期間とは
県立図書館では,1年に1回10日間程度の特別整理期間を設けています。
この期間には,本の点検と移動作業など,開館中にできない館内整備作業を集中的に行っています。
以前は,曝書(ばく書)とも呼ばれていました。
曝書とは,図書の虫干しのことを意味する言葉です。
虫干しの必要だった和紙の図書に代わり,西洋紙を使った洋装の図書が増えるに従ってその必要性が薄れ,現在では特別整理と呼ぶのが一般的となっています。
ここでは,どうして特別整理をするのか,また実際にどのような作業を行っているか紹介します。
<もしも,特別整理を行わなかったら・・・>
県立図書館の開架室には,約11万冊の本が置いてありますが,さらに地下書庫には約69万冊の本があります。
これだけの本が,全て決まった場所にあるかどうか点検しておかなければ,本が迷子になってしまうのです。
<どんな作業をしているの?>
1 地下書庫への本の移動作業
1年を通して,新しい本がどんどん入ってきているので,そのままにしておくと新しい本を入れる場所が無くなってしまいます。
そのため,古い本などを地下の書庫に移動し,次回の特別整理までに入ってくる新しい本を入れるための場所を開架室に作ってやります。
次に,地下書庫に移動した本を,決まった場所に保管します。
本は,ラベルの記号(請求記号といいます)の順番どおりに並んでいるので,その場所がつまっている場合,何段もの本を動かさなければならない場合もあります。
2 全部の本を,請求記号(背番号)順に並べる
ラベルの記号は,本の住所です。
順番に並んでいないと,本が迷子になってしまい,見つけることができなくなります。
3 蔵書点検
図書館の全ての本が今どうなっているか、コンピュータが管理しています。
点検作業では,実際にあるこれらの本とコンピュータで管理しているデータとを1冊づつ全部照合していきます。
2人1組になって,1人が本棚から本を降ろし,もう1人がその本のデータを読み取っていきます。
次に,データを読み取った本を,本棚に戻してやります。
この繰り返し作業になります。
さらに,使いやすくするため,レイアウトを変更したり,新しいコーナーの設置等を行います。
こうして、実際にある本の状態を点検し,本の移動を行うことで,利用者の皆様への迅速な貸出しを行うことができるのです。