○タイトル:『もどれない故郷(ふるさと)ながどろ:飯舘村帰還困難区域の記憶』
○著 者:長泥記録誌編集委員会/編 芙蓉書房出版 2016(平成28)年
○内 容:緑豊かな山々や田畑が広がり,春には花が咲き,実りの秋を迎える…。しかし,それを見届ける住民はいません。福島県相馬郡飯舘村長(なが)泥(どろ)行政区。ここは平成23年に発生した福島第一原子力発電所事故による放射線の影響で,飯舘村のなかで唯一「帰還困難区域」に指定されています。そこには原発事故が起こるまで,豊かな自然に囲まれながら暮らしていた人々がいました。この本は,長泥の記憶が忘れ去られることを危惧した住民たちが,写真を持ち寄り,聞き取りをまとめたものです。原発事故前の子供たちの笑顔の写真や,住民たちの長泥での生活の記録を読む中で,原発事故が生活の基盤だけでなく,住民コミュニティや故郷そのものを奪ってしまうことを,痛感させられる記録誌です。
○請求記号:【369.3/116ナ】