職員からのお薦め本(11月3日)
○タイトル:『視力0.06の世界:見えにくさのある眼で見るということ』
○著 者:小林 一弘/著
○出 版 者:ジアース教育新社 2003(平成15)年
○内 容:
この本は,先天性の弱視を始め,眼に複数の障害をもっている著者が,自身の経験を中心に,視覚に障害がある人の見え方や見えにくさについて説明した本です。
例えば,一目見るだけでは人の顔を見分けられない,自分でかけているメガネが汚れていることに気が付かない,秋の紅葉が五分なのか真っ赤なのか分からない等の症状があるそうです。中学2年生の弱視の子が,生まれて初めて自分で線香花火に火をつけられたと大喜びした,というエピソードも載っています。
著者は「視覚に障害がある人の見え方や見えにくさは一人ひとり違う」ということを繰り返し述べ,周囲の人の理解やサポートの必要性を訴えています。
図書館でも,視覚に障害がある方の読書を助けるために,この本の中でも紹介されている拡大読書器や大活字本等を置いているほか,対面朗読等のサービスを行っています。読書するのにお悩みの方はもちろん,周囲でサポートをする方々もぜひ御活用ください。
11月3日には「障害者サービス体験会」を実施し,視覚やその他の障害がある方へのサービスを紹介します。
○請求記号:【369.2/103コ】
(調査情報課 茅野)