○タイトル:『知らなかった、ぼくらの戦争』
○著 者:アーサー・ビナード/編著
○出 版 者:小学館 2017(平成29)年
○内 容:この本は,ラジオ番組「アーサー・ビナード『探しています』」で放送された戦争体験談のうち,二十三名分を採録し,加筆・修正したものです。大久野島の毒ガス製造工場での学徒動員や,広島の原爆投下についての体験も取り上げられています。被害者としてだけでなく,加害者としての立場から語られる話もあり,タイトル通り「知らなかった」ことが多くあるのではないでしょうか。
漫画家のちばてつやさんが語る次の言葉は特に印象的です。
「毎年、夏が来ると戦争の話をする機会があって、「また戦争の話?」という顔をされることがあるんです。それでもいいので、わたしは年に一度ぐらいは話したい。夏だけでもいいから、戦争のことを思い出してほしい。」
「毎年毎年、また戦争の話?」と表面的な受止めに終わるのではなく,戦争がどんなものだったのか自分で想像し,自分で考えることが重要だと,実感させられる本です。
請求記号:【H264/ヒナト117ア】
(調査情報課 妹尾)