オススメ本『#教師のバトンとはなんだったのか』(第291回)
〇タイトル:『教師のバトン とはなんだったのか 教師の発信と学校の未来』
〇著 者:内田 良,斉藤 ひでみ,嶋崎 量,福嶋 尚子/著
〇出 版 者:岩波書店 2021(令和3)年
〇内 容:
「♯教師のバトン プロジェクト」は,文部科学省による「教職の魅力を上げ、教師を目指す人を増やす」ことを目的として始められた広報プロジェクトです。元々,魅力の向上を目的としたプロジェクトでしたが,実際には教師の過酷な勤務状況をつづったものが多く寄せられSNS上で炎上しました。この本には,SNSに寄せられた文章と共になぜこのプロジェクトが炎上したのか,教師はなぜ今まで本音を語れなかったのかなど,教師を取り巻く現状が取り上げられています。
一方で,最終章「未来へのバトン」には,♯教師のバトン プロジェクトが,SNSだけでなくオンライン・イベントに発展し現実の働き方改革に影響を与えるに至った経緯も報告されています。
現役の教員,教育学の大学准教授,弁護士の立場から書かれた考察は,「教師が発信することで変わる」学校の未来像をも示しているとも言えるのではないでしょうか。
〇請求記号:【374.3/121ウ】
(調査情報課 松本)