オススメ本『心はどこへ消えた?』(第300回)
タイトル:『心はどこへ消えた?』
著者:東畑 開人/著
出版者:文藝春秋 2021(令和3)年
内容: 「心が消えた」とは…? 謎を含んだタイトルのこの本の著者は,『居るのはつらいよ』等の著作で高い評価を受けているカウンセラー兼臨床心理学者です。
内容としては,これまでのカウンセリング事例を,コロナ禍で変化した生活様式を切り口として振り返るとともに,基礎的な心理学の知識を紹介しています。その1つ,「『外在化』と呼ばれる心理学の技法を使って,自分自身のトリセツ(取扱説明書)を作る」という対処法を挙げています。例えば,イライラしやすい自分を一旦外に置いて客観的に「イライラマン」と名付け,イライラマンがどんな時に現れ,どうしたら消えるのかメカニズムを解明する,という方法等です。
この本を読み終える頃には,「心はどこへ消えた?」という問いに対して著者が解説する「答え」に,あなたも共感することができるでしょう。
請求記号:【146.8/121ト】
(調査情報課 渡邊)