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千田貞暁の銅像が見つめているのは…

 「宇品の千田公園に建っている初代広島県令(現在の県知事)千田貞暁の銅像は,なぜ西を向いているのか。」と質問がありました。
 よく考えてみれば,不思議です。像が見つめている西の方角は,千田貞暁が築港した宇品港(現在の広島港)がある方角ではないからです。
 『新修広島市史』や『千田知事と宇品港』といった,宇品港築港や千田貞暁像建設に関する記述がある資料を確認しましたが,西を向いている理由については触れていません。また,『日本の銅像』や『偉人の俤[おもかげ]』といった銅像に関する資料も確認しましたが,こちらにも手掛かりはありませんでした。
 港だけでなく,宇品全体に関わる資料のなかに関連の記述があるのではと考え,調べてみると,『加害基地宇品』に宇品港築港に触れた章があり,その最後に次のような記述がありました。
 「千田銅像は(略)素直に考えた場合、広く宇品新開を眺め、宇品港を遠望する南の方向に立つのが自然の見方かもしれません。しかし西向きには何か意味があるのでしょうか。私[著者]の思いすぎかもしれませんが、御幸通りに面して全国の兵士の出入りに接し、遠く西の大陸の彼方に思いを馳せているようにも考えられます。」
 理由を明確に書いた資料は見付かりませんでしたが,利用者の方にはこれらの資料を閲覧していただき,調査を終了しました。

  国立国会図書館レファレンス協同データベースでも紹介しています。
  http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000218739