○タイトル:『猫の世界史』
○著 者:キャサリン・M・ロジャーズ,渡辺 智/訳
○出 版 者:エクスナレッジ 2018(平成30)年
○内 容:
現代ではペットとして人気がある猫だが,その地位を得るまでには長く険しい道のりがあった。
4000年前にはネズミ捕りとして重宝されていた猫が,現在では野性的でしかも優美さを持つ猫そのものの性質が受け入れられ,人間とともに生活するようになった歴史を紹介している。
例えば,絵本『猫とネズミのとも暮らし』では気ままで自己中心的だが,『長ぐつをはいたねこ』では不思議な力と知恵で人間に幸運をもたらす存在として描かれており,そうした多様な魅力が近世以降人をを引きつけてきたと書かれている。
一方,『吾輩はねこである』や『三毛猫ホームズ』シリーズでは,猫をより人間に近い立場で描いており,親しみやすさを感じる。
また,古今東西の名画や年表も掲載しており,視覚からも,ねこと人の深い関わりがわかりやすいように紹介されている。
○請求記号:【645.7/118ロ】
(調査情報課 前田)